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第173号 分散型発電システム特集号

希薄燃料吸入ガスタービン
-温室効果ガスを削減し、資源を有効利用-

[ 特許・実用新案紹介 ]

特許 第4751950号
発明者:山﨑 義弘、黒坂 聡、柏原 宏行

 

 

 

炭鉱から排出される炭坑通気メタン(VAM)などの低濃度メタンガスは、地球温暖化の原因となるにもかかわらず、メタン濃度が低い(低カロリー)といった理由から、従来の発電システムでは有効利用されず、大気に放出されていた。この低カロリーガスを燃焼できる触媒燃焼器を用いた、低濃度メタン燃焼ガスタービン発電装置を他社に先駆けて開発した。
触媒燃焼器を機能させるためには、触媒を高温にして活性化する必要がある。定常運転時には、高温な排ガスにより加温できるが、始動時では排ガス温度が低いため、加温が必要となる。これまでは排気通路内に加温設備を設置していたが、本発明では、抽気弁と加温用バーナをタービン出口の排気通路外に設置した。発電装置の始動時や低負荷運転時には、抽気弁から加温用バーナへ圧縮機の抽出ガスを供給する。その抽出ガスと燃料の混合気を加温用バーナで燃焼させたガスを利用して、触媒の温度を上昇させ、活性化させる。
排気通路内に設置しないので、定格運転時の排気系の圧力損失を抑えられ、エンジンの出力低下を防止できた。また、排気通路の寸法を小さくすることでガスタービンの小型化を実現した。さらに、ガスタービン始動時に加温用バーナを作動して、抽出ガスと燃料の供給量を適切に制御することにより、触媒を効率的に活性化させることができるため、排気通路内に設置する場合に比べて始動がより円滑になった。
現在、当社明石工場で社内実証試験を行っており、本発電装置の信頼性や耐久性などを確認した後、VAM放出量が多い炭鉱や低濃度メタンガスの放出量が多いごみ埋め立て地への販売を計画している。

川崎重工技報
川崎重工グループの多彩な製品と、それらを支える様々な先進技術をご紹介する技術情報誌です。

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