大型ニッケル水素電池「ギガセル」が地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞

2009年11月26日

 
大型ニッケル水素電池「ギガセル」が地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞
 

川崎重工は、大容量・密閉型のニッケル水素電池「ギガセル※1」の高い省エネ効果が評価され、「平成21年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」(技術開発・製品化部門)を受賞しました。

本表彰は、環境省が地球温暖化対策推進の一環として、1998年から毎年、地球温暖化防止月間である12月に、地球温暖化防止に顕著な功績のあった個人または団体を表彰しているものです。

ニッケル水素電池は、ハイブリッド車にも搭載されるなど安全で信頼性の高い電池です。当社は、大型化が困難であるとされていた同電池の大容量・密閉化に成功しました。「ギガセル」は、その革新的な構造により、大電力を高効率に充放電でき、取扱いや安全性に優れています。また、有害物質などは一切使用せず、溶接レス構造にしてリサイクル性を高めた地球にやさしい電池です。省エネをはじめ、低炭素社会に向けて様々な分野での活用が期待できます。

具体的な適用としては、鉄道車両への搭載により、車両がブレーキをかけた時に発生する回生電力を蓄電し、加速時には蓄電した電力を再利用することによって電力使用量の低減が図れます。当社は、自社開発の次世代型低床式路面電車「SWIMO※2」に「ギガセル」を搭載することによって30~50%の省エネを達成しました。鉄道車両の他にも、各種大型移動体の動力源などに適用することで省エネ・CO2削減を目指しています。
また、「ギガセル」は鉄道変電所用の地上蓄電設備としても利用できます。地下鉄路線での実証試験では、当該変電所の電力使用量および契約電力量の大幅削減(20%減)に寄与することを確認しました。
さらに当社は、低炭素社会の実現に向け「ギガセル」を再生可能エネルギー分野に関連した系統安定化技術(スマートグリッド、マイクログリッド)などに適用することで、今後も一層、省エネ製品を開発、普及させることに努め、地球環境に貢献していきます。

※1「ギガセル」:川崎重工の登録商標です。
※2「SWIMO」:川崎重工の登録商標です。