新型ホイールローダ「92ZV-2」を新発売(KCM)

2009年04月15日

 

 

92ZV-2

 

川崎重工グループのKCMは、新型ホイールローダ「92ZV-2」を、5月1日より海外向けに新発売します。

今回発売する「92ZV-2」は、バケット容量4.6m3の大型機で、他機種に採用されている最新鋭の技術をすべて投入したニューモデルです。
本機は、高出力・高トルクを実現しつつ、排出ガスに含まれる大気汚染の原因物質である窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)を大幅に削減した最大出力209kWの6気筒・10.8リッターエンジンを搭載し、欧米で定められている最新の排出ガス規制に適合しています。
作業効率を向上させて低燃費化を図るエフィシェント・ローディング・システム(ELS)、フューエル・エフィシエント(FE)モード、デュアル・ブーム・キックアウト(DBK)を搭載し、さらにメンテナンス性を重視して広い開口部を持つスライドドア式エンジンルームや故障診断機能を備えたマシン・オペレーション・ダイアグナスティック・モジュール(MODM)を採用しています。これらの新技術を盛り込むことで、作業効率、耐久性、信頼性を高めています。

なお、「92ZV-2」は、国際的な土木建設機械見本市である「INTERMAT2009」(2009年4月20日~25日にフランスにて開催)に出展する予定です。

「92ZV-2」の特長および主要諸元は、次のとおりです。

<特長>

□作業効率の向上と燃費の低減

・ 排気ガスのクリーン化と高出力・高トルク特性を兼ね備えた、米国カミンズ社製の最新鋭エンジンを搭載。

・ 荷役作業のサイクルタイムを短縮し、低燃費に貢献するELSを採用。

・ 軽作業時などに、エンジン出力を抑えたモードを任意に選択することで燃料を節約できる、FEモードを採用。

・ 高速走行時にエンジンとトランスミッションを直結し、流体伝達による動力損失を無くすロックアップ付トルクコンバータを準備。(オプション)

□操作性と快適性の向上

・ ブーム停止位置を、上げと下げの各々に対して運転室内から任意に設定することで、荷役作業時の作業効率を向上させるDBKを採用。

・ インチングブレーキの作動ポイントを好みの位置に設定することで、細かい位置調節をすることができるインチング・コントロール・システム(ICS)を採用。

・ 粉塵の侵入を防ぐ密閉加圧式のキャブと、快適な居住空間を実現する大容量フルオートエアコンを搭載。

・ ステアリング・前後進切替え・1‐2速切替えの複合操作を1本のレバーで簡単に行えるKレバーシステムを準備。(オプション)

□メンテナンス性の向上

・ 現在の車両状態やメンテナンス情報、故障履歴情報をディスプレイに表示するMODMを搭載し、本機に異常が発生した際には瞬時に発見することが可能。

・ エンジンルームにはスライドドアを採用し、エンジンや各種機器のメンテナンス時には容易な操作で広い開口部を確保することができる。

□耐久性と信頼性の向上

・ 偏荷重に強く、高いねじれ剛性で耐久性に優れたフルボックス型フレームを採用。

・ 防錆力と耐候性に優れる高品質塗装を採用。

<主要諸元>

車 名 92ZV-2
バケット容量 4.6m3
走 行 速 度 0~34.4km/h
全 長 9,050mm
全 幅 車 体 3,000mm
バケット 3,170mm
全 高 3,550mm
ダンピングクリアランス 3,255mm
ダンピングリーチ 1,290mm
運 転 質 量 26,105kg
エンジン排気量 10.82リットル
定格出力/定格回転 GROSS 224kW/2,000min‐1
NET 209kW/2,000min‐1
販 売 価 格 4,900 万円
年間予定販売台数 50台