枚方市向け最新鋭ごみ処理施設を納入(カワサキプラントシステムズ)

2009年02月09日

 

 

川崎重工グループのカワサキプラントシステムズは、枚方市(大阪府)向けに最新鋭のごみ処理施設を納入しました。

今回納入した施設は、「環境への負荷において世界最高水準を目指す」というコンセプトの基に、自社開発の最新鋭ストーカ式焼却炉を採用したごみ焼却設備や燃料式灰溶融設備などで構成されています。また、本施設は余熱を利用した発電設備として蒸気タービン発電機1基を備えており、発電した電力は主に当施設の稼動電力として使用します。

本ストーカ式焼却炉の技術的特長は次のとおりです。

(1) 「カワサキ 並行流ストーカ式焼却炉」
  ごみを送る方向に炎の流れを並行させる炉形状とすることにより、従来型より少ない空気量(=低空気比)でごみを完全燃焼させ、かつ灰中の未燃成分の発生を抑えます。
(2) 「カワサキ 水冷火格子」
  ごみを送り燃焼させる火格子を水冷することで、焼却炉の耐久性を向上させます。 


本施設は、ダイオキシン類排出基準、排ガス規制、排水規制および灰等の溶出規制などの厳しい基準を満たすとともに、上記技術によって次のような更なる環境負荷低減を達成しています。

※ 環境負荷低減効果

○大気汚染

項 目 本施設の自主基準 法令基準
ばいじん 0.01g/m3N以下 0.04g/m3N以下
塩化水素 10ppm以下 700mg/m3N以下(430ppm以下)
硫黄酸化物 10ppm以下 K値=1.17(457ppm以下)
総量規制Q=4.034m3N/h(49ppm以下)
窒素酸化物 20ppm以下 250ppm以下
総量規制Q=12.527m3N/h(153ppm以下)
ダイオキシン類 0.05ng-TEQ/m3N以下 0.1ng-TEQ/m3N以下
水銀 0.05mg/m3N以下 8.42mg/m3N以下


本施設は当社のごみ処理施設の納入実績として161施設目であり、当社の培って来た実用可能な技術の粋を集めたモデルプラントとなるものです。今後におきましても、当社は深刻化する環境問題に対し、更なる技術力のブラッシュアップを図り、また多様化する市場のニーズに応えるため積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいきます。

【設備の概要】      
(1)所 在 地 : 大阪府枚方市尊延寺2949番地
(2)主要機器 : 〔燃焼設備〕 カワサキ 全サン形ストーカ式焼却炉
240t/日【120t×2炉】
    〔排ガス処理設備〕 ろ過式集じん器、湿式有害ガス除去装置、触媒脱硝装置
    〔灰処理設備〕 燃料式灰溶融設備
溶融能力:24t/日×2炉
    〔余熱利用設備〕 蒸気タービン発電機 4,500kW×1基