韓国向けに非常用ガスタービン発電装置の最大機種を受注(カワサキマシンシステムズ)

2007年10月30日

 


 

  川崎重工グループのカワサキマシンシステムズは、三星テックウィン社(韓国)より、川崎重工が自社開発したガスタービンM1T-33型を用いた非常用ガスタービン発電装置の最大機種を、韓国最大の通信会社であるKT(韓国)向けに受注しました。今回の受注は、2003年に開発した本機種GPS6000の海外向け初受注になります。

今回受注した発電装置は、非常用ガスタービン発電装置のラインナップの中で最大の6,000kVAのGPS6000×2基で、ソウル市内にあるKTの木洞ビルに設置されます。
なお、当社がガスタービン発電装置の供給、三星テックウィン社は制御盤を含む周辺機器の調達および現地施工工事を担当し、2007年12月末に完成する予定です。

GPS6000(国内向け製品名はPU6000)は、ガスタービンを用いた非常用発電設備としては国内最大級であり、最近の設備容量大型化へのニーズに対応することができます。さらに40秒で起動が可能なことから、非常用だけではなく、防災用にも適しており、既に国内でも通信や大都市の上下水道など大容量の需要家向けに、計6台の受注・納入実績があります。

川崎重工では、1976年に非常用ガスタービン発電機の初号機を納入したのを皮切りに、約30年間で累計約7,000台の納入実績があります。非常用ガスタービン発電設備は、通信関係やデータセンターなど重要設備および上下水道など公共設備の予備電源、病院や庁舎の防災用など、多岐にわたって利用されており、ガスタービンの有する起動信頼性の高さや冷却水が不要なこと、クリーンな排気ガスなどの特長により広く普及してきています。また、日常生活におけるITの普及に伴い、近年頻発している地震・台風などの災害時に停電を回避する必要性から、非常・防災用発電設備の重要性が再認識され、ニーズが高まってきています。

韓国でも同様にニーズが高まりつつあり、今回の受注は、非常用としてのカワサキガスタービンの優れた性能はもとより、川崎重工グループの高い技術力と納入実績、さらに三星テックウィン社による、導入に向けての技術提案が総合的に評価されたものです。

当社は、今回の受注を機に、今後拡大が期待される韓国をはじめとするアジア市場におけるガスタービン発電設備の拡販に注力していきます。