韓国電力ケーブル溝建設工事向け岩盤対応型トンネル掘削機(TBM)を納入

2007年06月14日


川崎重工は、韓国ソウル市の電力ケーブル溝建設工事に投入されるトンネル掘削機1基を韓国の東亜地質株式会社に納入しました。当社播磨工場で製造したこのトンネル掘削機は、完成後一旦解体し現地へ輸送したもので、今後現地にて再度組み立てられ、2007年7月から掘進を開始する予定です。

今回納入したトンネル掘削機は、現在、韓国電力が進めているソウル市チャムシル地区のギョヨカラク電力ケーブル溝建設工事(2009年12月完成予定)に投入され、全長約2.4kmを掘削します。また、このトンネル掘削機は、高水圧下の軟弱土層の掘進に用いられるシールド掘進機の技術と岩盤や礫層などの掘削に用いられるTBM(Tunnel Boring Machine)の技術を融合した岩盤対応型で、複雑な土質を1台で掘削します。

当社は、これまで韓国向けに7基、国内外で1,300基以上のシールド掘進機・TBMの納入実績を持っています。また近年では、2006年10月に韓国仁川空港高速鉄道建設工事向けに岩盤対応型のシールド掘進機を納入しており、今回の案件も当社の技術力と豊富な実績が高く評価されたものです。

韓国では鉄道・電力ケーブル溝等のトンネル工事が計画されているほか、シンガポールでも地下鉄建設工事が計画されています。また、中国でも2008年の北京オリンピック開催を控え、上海、北京、広州、ハルピン、武漢、成都などの大都市を中心に複数の地下鉄建設工事が計画されており、アジア市場全体で中長期的に安定した掘進機需要が見込まれています。

今回の納入を機に、当社は今後も国内外を問わずシールド掘進機・TBMの営業展開を強力に推進していきます。

なお、今回納入したトンネル掘削機の概要は以下のとおりです。

□韓国電力ケーブル溝建設工事向けトンネル掘削機
 
1.
: 韓国電力
2.
: 東亜地質株式会社
3.
: 掘削径4.55m 硬岩掘削用トンネル掘削機 1基
4. 契約範囲 : トンネル掘削機の設計・製作・海上輸送など