独自開発のガス化技術による木質バイオマスのガス化発電・熱供給システムを初納入
2006年08月22日
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川崎重工は、木質バイオマスのガス化発電・熱供給システムを、積水ハウス株式会社浅井工場(滋賀県長浜市)に納入しました。本システムは独自開発のガス化技術を用いており、木質バイオマスのガス化発電システムとして初めての納入になります。 今回当社が納入した木質バイオマスのガス化発電・熱供給システムは、木造住宅の原材料を製造する過程で発生する製材くずを使って発電し、電気を工場に供給するとともに、廃熱を利用するもので、積水ハウスと新エネルギー・産業技術総合開発機構が共同で実施するバイオマス等未活用エネルギー実証試験事業で使用する設備として導入されました。 本システムでは、タール発生量の少ない独自開発の固定床ガス化炉で、こぶし大に固形燃料化した製材くずを熱分解によりガス化し、精製した合成ガス(COとH2)を用いてガスエンジンによる発電を行います。またガスエンジンから発生する排熱は、熱交換器を経て工場で使用する乾燥用熱風および事務所の暖房用温水として利用します。システムの発電出力は175kWで、日量2.2tの製材くずから1日に1,750kWhの電力を作ります。これは同工場における電力需要の約3割に相当します。 今回納入した設備の特長は次のとおりです。
当社は明石工場内に発電出力70kWのガス化発電システムを設置し実証試験を行っており、今回納入したガス化発電システムは2号機となります。原料処理量およびエネルギー需要にあわせて、70kWタイプと175kWタイプを市場に供給していきます。 なお、当社は本システムを、第7回農林水産環境展(8月29日~9月1日、パシフィコ横浜)のバイオマスコーナーに出展します。 今後とも当社は、バイオマスはもとより、風力などの未利用で再生可能なエネルギーの有効利用を促進する最新技術の開発や製品の拡販を通じて、温室効果ガス排出量削減や廃棄物の有効利用・適正処理に貢献していきます。 |