2,500m3型LNG運搬船「NORTH PIONEER」の引渡し(川崎造船)

2005年11月25日

川崎造船は、本日、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構および日本液化ガス輸送株式会社向けに2,500m3型LNG運搬船「NORTH PIONEER」(当社第1571番船)を引渡しました。
本船は、当社建造の内航LNG船としては2隻目で、当社がLNG運搬船の心臓部である貨物部を製作し、株式会社新来島どっくにて建造した船体に搭載して完成させたものです。

本船の工程、主要目ならびに特長は次のとおりです。

<工 程>
起工 2005年 1月 21日
進水 2005年 5月 9日
引渡し 2005年 11月 25日
<主要目>
全長 89.2 メートル
長さ(垂線間) 83.0 メートル
幅(型) 15.3 メートル
深さ(型) 7.2 メートル
満載喫水(型) 4.3 メートル
総トン数 3,056 トン
載貨重量 1,938 トン
貨物タンク容積 2,513 m3
主機関 単動4サイクルトランクピストン形非逆転式過給機付
舶用ディーゼル機関、船尾クラッチ付
赤阪鉄工所製 A38S型 1基×1軸
連続最大出力 2,206キロワット×250回転/分
航海速力 約13.3ノット
定員 15名
船級 日本海事協会(NK)
船籍 日本

<特 長>
1. 本船は、当社の液化ガス運搬船における長い経験と技術力によって開発・建造された低温蓄圧方式の小型内航LNG船です。
2. 低温で液化された天然ガスを積むため、船体とは独自に低温収縮を吸収できる防熱された横置式シリンダー型圧力タンクを2区画の船倉内に2基設けています。
3. 外部からの侵入熱により発生するボイルオフガス(BOG)を耐圧構造のタンク内に閉じ込めることにより外部にBOGを出さない蓄圧式タンクシステムを採用しています。
4. 貨物タンクを格納する船倉は、船側船底を含め二重船殻構造とし、衝突、座礁などの事故時の安全性向上を図っています。また、大型LNG船と同様にタンクカバーにより外部から保護するとともに、外気と遮断しています。
5. 主機関は従来の大型LNG船とは異なり、BOGの処理が不要なことにより、小型船での採用実績の多いディーゼル機関を採用しています。