川崎重工業株式会社(以下 川崎重工)と株式会社神戸製鋼所(以下 神戸製鋼)は、2005年4月1日をもって、両社の破砕機製造部門を株式会社アーステクニカ(以下 アーステクニカ)に移管し、同社を折半出資の製販統合会社とすることに合意しました。
破砕機事業の主要マーケットである国内砕石市場は公共工事の減少等、構造的な要因により縮小を続けており、未だ市場の回復の見通しがつきにくい状況にあります。一方、両社は国内破砕機市場において、ともに業界のリーダー的な立場にあり、それぞれの主力機種において高い競争力を有している事から、相互にメニューを補完することができる関係にありました。また、今後伸びが期待される環境関連事業においても、破砕機事業で蓄積した技術を基に、川崎重工はRPF(Refuse Paper&Plastic Fuel:古紙・廃プラ固形燃料)製造設備を中心としたリサイクル分野で、神戸製鋼は土壌処理分野でノウハウを有しております。
こうしたことから、2003年1月に両社は破砕機事業の更なる発展を目指す上で、互いに最適なパートナーであると判断し当該事業の統合に合意、第一段階として、営業・設計部門の統合会社であるアーステクニカを設立、2003年7月より営業開始すると共に、当初合意に則り、製販完全統合に向けての協議を進めてまいりました。
この度の合意により、アーステクニカは、営業・設計・製造等全ての機能を有する独立した事業体となります。これにより、既に進めている販売網の相互活用、製品ラインナップの充実、両社保有技術を融合した新製品開発等、販売・技術面での効果に加え、製品毎の生産集約による効率化、資材費の圧縮、重複する機能の統廃合等、製造面を中心とした統合効果の実現により、現有事業の一層の基盤強化を行います。 また、中長期的に成長が期待できる環境等新分野への経営資源の投入を積極的に行い、新規事業の育成を加速させることで、更なる発展を目指します。
※製販統合会社の概要
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社名 |
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株式会社アーステクニカ |
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本社所在地 |
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東京都中央区新川1丁目22番11号 |
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代表者 |
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代表取締役社長 矢萩恭一 |
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資本金 |
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12億円(別途資本準備金11億円) |
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出資比率 |
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川崎重工50%・神戸製鋼50% |
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統合時期 |
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2005年4月1日 |
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事業概要 |
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(1)破砕機、粉砕機、選別機、等の設計、製造及び販売 (2)各種廃棄物のリサイクル用機器の設計、製造及び販売 (3)耐摩耗・耐熱等鋳造製品の設計、製造及び販売 |
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従業員数 |
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約300名(2005年4月1日計画) |
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営業拠点 |
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札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡 |
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製造拠点 |
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八千代、高砂 |
※両社破砕機事業の概要(現時点)
【川崎重工】 |
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売上高 |
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2004年度(計画)125億円(アーステクニカとの連結) 2003年度(実績)115億円(アーステクニカとの連結) 2002年度(実績)120億円 |
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従業員数 |
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212名(2004年6月1日現在) |
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工場所在地 |
: |
千葉県八千代市 |
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【神戸製鋼】 |
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売上高 |
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2004年度(計画)94億円(アーステクニカとの連結) 2003年度(実績)57億円(アーステクニカとの連結) 2002年度(実績)82億円 |
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従業員数 |
: |
76名(2004年6月1日現在。但し、高砂機械センタ-共通部門除く) |
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工場所在地 |
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兵庫県高砂市 |
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