木くずリサイクルに対応するRPF製造プラントを開発(アーステクニカ)

2004年03月25日

株式会社アーステクニカは、廃プラスチック・古紙類に加え、建設廃材などの木くずを主原料に固形燃料(RPF: Refuse Paper & Plastic Fuel)を製造するRPF製造プラントを開発し、営業活動を開始します。

今回開発したRPF製造プラントは、主原料として、従来の廃プラスチック・古紙類のみならず、建設現場や製材所などで発生する木くずにも対応しています。
このプラントは、破砕機「マルチロータ」や成形機「マルチプレス」等の機器を中心に構成され、シンプルな製造プロセスを経て、廃プラスチックや古紙・木くず類を原料にRPFを効率的に製造します。特に成形工程においては、木くず処理用に「マルチプレスMAX」を新開発し、従来より構造を強化し負荷変動の増大に対応しています。また、廃プラスチックと古紙、木くず類の混合割合を変えることにより、RPFのカロリー調整が容易になります。

本プラントの特長は次の通りです。

(1)シンプルな製造プロセス
古紙・木くず類はもとより、従来処理が困難とされていたフィルムやシート類など軟質系プラスチックも細破砕できる「マルチロータ」や木くず類にも対応できる新開発の「マルチプレスMAX」などの機器類でシンプルな製造プロセスを構築しています。

(2)大きな原料でもRPF化が可能
「マルチロータ」は十分なホッパーを備えており、大きな原料でもRPF化が可能な寸法まで破砕することができます。

(3)木くずリサイクルに貢献する新成形機「マルチプレスMAX」
負荷変動が大きくなる木くずに対応するため、木くず処理用に構造強化した「マルチプレスMAX」を新開発し、受入原料の幅を広げています。

(4)燃料として優れた製品性状
RPFは直径6~20mmに成形でき、ハンドリング性に優れ、化石燃料の代替用途として幅広く使用できます。最小径6mmは、空気輸送装置などを利用した吹き込み燃料の代替燃料としても利用可能です。また、カロリーは、廃プラスチックと古紙・木くず類の混合割合により調整できます。

現在、建設廃材に含まれる木くずは、パルプ材として再利用される以外は焼却処分されているものが大半です。しかし今回当社が開発したRPF製造プラントを導入することにより、高カロリーな石炭代替燃料として幅広く利用することが可能になります。

当社は、1995年にRPF製造プラントの初号機を納入して以来、同プラントのパイオニアとして事業を進めています。また当社は、2002年4月に(株)エコ・マイニングを設立し、RPF製造・販売事業にも参入しています。
2000年4月に施行された容器包装リサイクル法への対応やCO2排出量削減対策など環境負荷低減とともに、各種製造業の燃料コスト削減という社会的ニーズが高まる中、RPFは廃プラスチック・古紙類、木くずなどの有効なリサイクル方法として注目されています。当社は、今後もRPF分野における積極的な事業展開を図り、資源循環型社会システムの構築に貢献していきます。