「排出ガス第2次基準値」対応のトンネル工事用ホイールローダ「AUTHENT Vシリーズ」を新発売

2004年01月07日


 

川崎重工は、国土交通省の「排出ガス第2次基準値」に対応した、トンネル工事用ホイールローダ「AUTHENT Vシリーズ」2機種を、1月13日より新発売します。

今回発売する「AUTHENT Vシリーズ」は、バケット容量2.5m3の80ZVと3.2m3の90ZVの2機種で、多くの分野で実績のある川崎ホイールローダをベースに、トンネル内作業のニーズに適合させた各種改良が加えられています。
バケット部に左右両サイドのいずれかに回転できる機構を採用したことで、ダンプと並行になってズリの排出(ダンプへの積込み)ができ、狭いトンネル空間での作業性を高めています。また、大切なコンポーネントを保護するプロテクターを備えるなど、過酷な現場環境に対応しています。さらに当社がトンネル工事用の運搬専用車として開発したダンプトラック「KUT300」とペアで使用することにより、作業効率を一層高めることができます。

国土交通省が2003年10月から導入した建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値(トンネル工事用)」をクリアしたインタークーラ付クリーンエンジンとセラミック製黒煙浄化装置を搭載し、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)などの排出量を大幅に削減しています。

その他として、この「AUTHENT Vシリーズ」は、フルオートエアコンを装備したキャブ仕様車(オプション)を選択することで、より静かでクリーンな作業環境を実現することができます。
また、上記2機種の外に、2.0m3の70ZV、2.7m3の85ZV、3.6m3の97ZVも用意しています。

トンネル工事用ホイールローダ「AUTHENT Vシリーズ」の特長および主要諸元は、次のとおりです。

<特長>
□過酷な現場での優れた作業性と耐久性

最も過酷に使用されるバケットシリンダやバケットホイストアームなどのフロント回りは、トンネル工事専用に設計し、頑強な構造としています。
両サイドダンプバケットは箱型構造で、耐摩耗性に優れたツースやサイドガードを採用し、耐久性を高めています。また、ダンプ方向は固定ピンを入れ替えるだけの簡単作業で選択でき、左右どちらにも容易に排土させることができます。
パイプ構造の頑丈なリアガードを装着し、アンダーガードと合わせて、衝突などによる損傷から車体を守ります。
ヘッドライトと作業灯はすべてハロゲンランプを採用し、耐久性と視認性高めています。また、ランプには落石等による破損防止用ガードが装着されています。
泥水や粉塵などに強い密閉湿式独立2系統の全油圧ブレーキシステムを装着し、信頼性を高めています。
路面の凹凸によって発生するピッチング振動を緩和し、快適で安定した走行ができるダイナミックダンパー(荷役装置緩衝器)を装着しています。
軟弱な地盤でのタイヤスリップを抑制するトルク・プロポーショニング・デファレンシャルを装着しています。また、より高い走破性に応えるために、リミテッドスリップデフ(LSD)も用意しています。


□安全・環境への配慮

「排出ガス第2次基準値」をクリアした、クリーンなインタークーラ付エンジンとセラミック製黒煙浄化装置を搭載しています。
エンジンから独立した油圧モータ駆動型冷却ファンシステムを採用し、水温に応じてファン回転を自動制御することで、省エネに貢献するとともに、冷却ファンの大型化による低回転化によって周囲騒音の削減を図っています。
労働安全基準適合の坑内用ヘッドガードを装備しています。
ROPS&FOPSキャブ仕様車(オプション)は、フルオートエアコンを装備し、耳元騒音低減、防塵効果などにより、より安全で快適な環境下での運転が可能です。