フルオートエアコンを標準装備 排出ガス第2次基準値対応の新型ホイールローダ「AUTHENT 85ZV」を新発売

2003年07月03日

 

川崎重工は、国土交通省の「排出ガス第2次基準値」に対応した、新型ホイールローダ「AUTHENT 85ZV」を7月7日より新発売します。

今回発売する「AUTHENT 85ZV」は、主に砕石などをトラックに積込むバケット容量3.7m3の大型ホイールローダです。また、アタッチメントを替えることで多用途の作業が可能です。

「AUTHENT 85ZV」は、国土交通省が2003年10月から導入する建設機械の排出ガス規制「排出ガス第2次基準値」をクリアしたインタークーラー付エンジンを搭載し、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)などの排出を大幅に削減しています。さらに、従来機(AUTHENT 85ZA)比で7.6%の出力向上を実現しています。

冷却システムは、従来のエンジン直接駆動型から油圧モータ駆動型(※1)に変更し、標準装備としました。また、冷却ファンを大径化し低回転化することにより、エンジンからの騒音を大幅に低減しています。

さらに、ダンピングクリアランス(積込み高さ)を大きくし、バケット容量を増加させたことにより、ダンプトラックへの積込み作業効率を向上させ、荷切り作業
(※2)を容易にしています。また、ホイールローダとして初めてフルオートエアコンを標準装備する等、快適性にも配慮しています。

「AUTHENT 85ZV」の特長および主要諸元は、次のとおりです。

□作業性の向上

ハイクオリティとハイパワーを兼ね揃えたエンジンを搭載し、余裕のある出力で作業できます。
ダンピングクリアランス(ダンプトラックへの積込み高さ)を100mm大きくし、バケット容量を増加することにより、荷役性能を向上させています。
刃先迄の距離を伸ばした大容量バケットにより、ダンプトラックへの積込み時の荷切り作業を容易にしています。
前照灯にハロゲンランプを採用するとともに、作業用に角型ハロゲンランプを追加し、夜間作業の効率を高めています。


□環境対応性の向上

インタークーラー付エンジンを搭載し、「排出ガス第2次基準値」をクリアしています。
油圧モータ駆動型冷却システムを採用し、冷却ファンの騒音を大幅に削減し、さらにファン回転を制御することで、省エネにも貢献します。


□居住性・操作性の向上

ドアの開き角度を従来の65度から90度に大きくし、乗降性を向上させています。
運転席前のダッシュボードの形状を変更し、足元スペースのゆとりを確保しました。また、キャブの大型化とあわせ、ピラーレスの大型平面ガラスを採用し、視認性と操作性を高めています。
テレスコピック(上下)・チルト(前後)機能付ステアリングを装備し、オペレータが快適な姿勢で運転できるよう調整できます。
荷役システムにパイロットオペレートコントロール方式を採用することにより、コントロールレバー操作力を半減しています。
フルオートエアコンを標準装備し、居住性を向上しています。


□メンテナンス性

全油圧ブレーキを採用し、信頼性を高めています。
プロペラシャフトの給脂間隔(メンテナンス期間)を250時間から2,000時間に大幅に延長しています。


※1 油圧モータ駆動型冷却ファンは、油圧モータを動力源として駆動するもので、冷却水温に応じてファン回転数を制御しています。
※2 積荷の形状を整えるため、バケットを用いて、積荷の上部を削リ取り、台形状とします。トラックによるの運送途中に荷をこぼさないようにするため適当な高さまで上部を取り除きます。



□主要諸元表(標準仕様車)