自動車・各種建設車両・クレーン搭載用の超小型カメラ安定装置を開発(カワサキプレシジョンマシナリ)

2003年05月19日

 

カワサキプレシジョンマシナリは、自動車や各種建設車両・クレーンに搭載し、安定したブレのない映像を撮影できる、超小型カメラ安定装置「KST-100」を開発しました。

「KST-100」は、小型ビデオカメラを搭載し、3軸を制御することにより、高い空間安定性を実現しており、一般的な手ブレ補正機能だけでは対応できない、車両などの複雑な揺れに対しても小型ビデオカメラの姿勢を自動的に安定させ、ブレのない映像を撮影できます。

また、本装置は簡単な操作で撮影したい方向にカメラを素早く向けることができるなど、高い操作性を実現するとともに、自動車のダッシュボード、各種建設車両やクレーンの先端にも搭載できる軽量コンパクトな装置です。(寸法120(W)X180(H)X155(D)、重量2.5kg)

「KST-100」は、自動車に搭載した場合は、手軽に走行中の風景撮影ができるほか、走行状況や逃走車の記録など各種の記録映像の撮影が可能です。また、建設現場では各種建設車両やクレーンに搭載し、オペレータの死角にある吊り荷などを望遠画像で鮮明にモニタリングすることで、より安全な作業を可能にします。

本装置の特長は、以下のとおりです。

(1) ズームアップ望遠映像もブレなく鮮明に撮影でき、100m先にある普通自動車のナンバープレートが判別できます。
(2) ズーム、フォーカスはもとより上下左右への首振りを、リモコンで簡単に操作できます。また首振り速度は、ジョイスティックの操作により自由自在に変えることができます。
(3) 専用のマウントで、車体への着脱が簡単に行えます。
(4) オプション装備として、カメラ部と操作部間の信号を無線で行う分離タイプや移動する被写体を自動追尾するシステムなどがあります。



当社は、1999年に船舶搭載型の「大型カメラ安定装置」を開発して以来、中型、小型機種にラインアップを拡充してきました。また、動く被写体を自動的に追いかけることのできる「自動追尾機能」や、カメラが向いている被写体に自動的にサーチライトを照射することのできる「サーチライト連動型カメラ安定装置」などの新機能も開発し、これまでに官公庁船向けをはじめ多数の納入実績を有しています。

「KST-100」は、これまでに船舶用のカメラ安定装置開発で培った当社の技術と経験を基に、より手軽に近くの被写体を観察するために新たに開発した、超小型カメラ安定装置です。

今後も当社は、各種機電製品の開発で培ってきたシステム技術、機構技術、電子制御およびセンサ応用技術をもとに、新規分野での積極的な事業展開を図っていきます。