家庭ごみなどの一般廃棄物にも対応可能な最新鋭のRPF製造プラントを納入

2003年03月10日

川崎重工は、廃プラスチック・古紙類を主原料とする固形燃料(RPF: Refuse Paper & Plastic Fuel)を製造する最新鋭のRPF製造プラントを、大林開発(株)(静岡県沼津市)に納入しました。今回の納入により、当社のRPF関連設備の納入実績は30基以上になります。

今回納入したRPF製造プラントは、RPF生産能力約18,000t/年で、従来は処理が困難とされていたフィルムやシート類など軟質系廃棄物も細破砕できる「マルチロータ」、破砕した廃棄物をRPFに成形する「マルチプレス」などを組み合わせ、廃プラスチックや古紙類を原料にRPFを効率的に製造するプラントです。

このプラントの特長は、従来のRPF製造工程に加え、破砕・成形の前工程に解砕機「ガリバー」、廃プラスチック材質選別機「マルチソータ」を導入しています。これにより、収集した廃プラスチックの中から燃料化に適さない塩化ビニールを事前選別することが可能で、より高品質なRPFの製造が可能になり、従来の産業廃棄物に加え、将来的には廃棄物の種類が多い家庭ごみなどの一般廃棄物にも対応可能な最新鋭のプラントです。

今回プラントを導入する大林開発(株)は、新事業として廃プラスチック・古紙類の回収およびRPF製造・販売事業を展開しています。今回のRPF製造プラントの導入は、事業拡大の一環としての設備投資で、製造したRPFは大昭和製紙(株)本社工場の吉永事業所における廃棄物発電の主燃料として供給されるとともに、静岡県内の製紙会社に化石燃料の代替燃料として供給されます。

当社は、1995年に(株)関商店(埼玉県久喜市)にRPF製造プラントの初号機を納入して以来、同プラントのパイオニアとして事業を進めています。また当社は、昨年4月に(株)関商店と共同で「(株)エコ・マイニング」を設立し、RPF製造・販売事業にも参入しています。

RPFは、2000年4月に施行された容器包装リサイクル法や、各種製造業の燃料コスト削減、CO2排出量削減対策などの環境負荷軽減に対する社会ニーズに応える有効なリサイクル方法として注目されています。当社は、今後もRPF分野における積極的な事業展開を図り、資源循環型社会システムの構築に貢献していきます。

◆大林開発(株)向けプラント概要

●RPFプラント構成:解砕機「ガリバー」、選別機「マルチソータ」、破砕機「マルチロータ」、
成形機「マルチプレス」、定量供給機、成形品冷却機他
●RPFサイズ:直径約20mm×長さ約25mm他
●納入場所:RPF沼津工場(静岡県沼津市)
●施工範囲:RPF製造プラントの設計、製作、据付け工事、試運転

◆大林開発(株)の概要
●本 社:静岡県沼津市
●代表者:高田 誠
●資本金:1,000万円
●従業員数:13名
●業 種:宅地建物取引業、産業廃棄物処理業、産業廃棄物収集・運搬業、
RPF製造・販売業
●敷地面積:3,282.8m2
●工 場:鉄骨平屋建 1,930.5m2