ボーイング社向け777-300ER型初号機用胴体パネルの納入を開始

2002年07月17日


川崎重工は、ボーイング社向けに777-300ER型機の初号機用胴体パネルの納入を開始しました。777-300ER型機は、ボーイング社の最新鋭民間旅客機である777シリーズの最新派生型機です。

当社は、777シリーズにおいて、詳細設計段階よりボーイング社へエンジニアを派遣し、参画してきました。また当社は、同シリーズの前胴・中胴パネル、中胴下部構造、貨物扉、圧力隔壁の分担製造を担当しており、民間航空機事業における主力製品のひとつとして、これまでに累計422機相当のコンポーネントを出荷しています。今回ボーイング社向けに納入を開始した777-300ERの初号機分は、通算で423号機目となる機体用の前胴パネルの一部であり、今後他の部位についても、順次出荷していく予定です。

777-300ER型機は、777-200/200ER/300型機に続く4番目の派生型機で、すでに日本航空、全日空、エールフランスなど6社より46機を受注しています。同派生型機は、初期型にあたる777-200型(300席クラス)の胴体を延長した777-300型(360席クラス)の航続距離延長型です。これにより、従来の777-300型機と同等の乗客収容力を備えつつ、従来型より航続距離を約1200NM(約2300km)延長することが可能となります。ボーイング社では、2003年初頭に初飛行を行い、同年中に型式証明を取得後、2004年初頭には顧客へ引渡しを開始する予定です。

今後とも、当社は最先端の航空機開発能力および高度な製造技術水準を背景に、積極的に民間航空機事業の拡大を図っていきます。

□777-300ERの主要諸元

1.
365席(3クラス)
2.
約340t(750,000lbs)
3.
約13,000km
4.
マッハ0.84
5.
GE90-115B(GE社製)
6.
全長73.9m、翼幅64.8m、全高18.6m