カワサキロボット"塗装専用 Cコントローラ"を開発

2001年11月08日

川崎重工は、当社製塗装ロボット全機種に適用するコントローラ、"塗装専用 Cコントローラ"を開発しました。これにより高信頼性で好評のカワサキロボットコントローラ"Cシリーズ"において、ラインナップの充実を図ります。

当社は、2000年4月に神戸製鋼所の塗装ロボット事業を継承して以来、これまで培ってきた双方の技術とノウハウの融合に積極的に取り組んできました。今回開発した"塗装専用 Cコントローラ"は、数多くの実績で信頼を築いてきた神鋼塗装ロボット用"Kコントローラ"の優れた特長を最大限に取り入れ、新たに高性能・高品質な塗装専用コントローラとして商品化しました。これは双方の技術力を結集した大きな成果です。

"塗装専用 Cコントローラ"の主な特長は、以下のとおりです。

1.軌跡は、カワサキ・プログレッシヴ・モーション・コントロールにより、高速・高精度を実現。
2.周辺機器をNET制御するため、EtherNet、DeviceNet、Interbus-S、Control Netなど、豊富な通信方式に対応できます。
3.教示に必要なすべての機能を搭載した"塗装専用ティーチペンダント"は、防爆エリア内での効率の良い教示作業を実現します。また、米国安全要求事項に対応できる「3ポジション デッドマンスイッチ」も装備できます。
4.表示装置として使用する"多機能パネル"には、大型TFTカラー液晶を採用していますので、データを見やすく、判りやすく表示します。また、プログラム編集やデータ設定の変更も簡単に行えます。さらに「インタフェースパネル」機能により、ロボットの状態をビジュアルに表示するほか、周辺機器の制御用ボタンも画面上に自由に配置できます。
5. ロボットとラインパソコンをネットワークで結んだ、ロボット塗装ラインモニタリングシステム「KOSMOS」により、塗装条件、ロボット情報、ライン情報などをモニタリングすると同時にデータベースとして一元管理できるようにしました。

また当社では、明石工場内にデモ用の「塗装ブース」を開設しました。自動車ボディの丸塗りが可能な、ダウンフロー(排気が上にあがらない)トンネル構造の「自動車塗装ブース」と「一般塗装ブース」があり、研究・開発の実験施設として活用するばかりでなく、顧客の要望に対して、納得できる塗装サンプルを仕上げることも主な目的になっています。また、現場での立ち上げ時間を短縮するため、オフラインティーチングも承ります。

なお"塗装専用 Cコントローラ"は、11月13日から16日まで東京ビッグサイトで開催される「2001国際ロボット展」に出展予定です。