「環境報告書2001年版」の発行について

2001年09月03日

川崎重工は、2000年度(2000年4月1日~2001年3月31日の実績と2001年4~6月の内容の一部)の環境保全活動の内容をまとめた「環境報告書2001年版」を発行します。当社では1999年に重工業界で初めて環境報告書を発行しており、今回で3号目となります。

今回の報告書は、多様なステークホルダーに、情報の客観性を高めて報告することを考慮し、環境庁(現環境省)の「環境報告書ガイドライン(2000年度版)」に基づいて編集しています。

当社は、1994年より3ヵ年毎に「環境保全活動基本計画」を策定しており、現在は「第3次(2000~2002年度)環境保全活動基本計画」に基づいて環境保全活動を推進しています。「第3次環境保全活動基本計画」では、「グリーン調達の導入」、「LCA手法の導入」、「環境会計の導入」などをこれからの重点課題としながら、循環型社会の形成と推進に積極的に参画し、「環境調和型経営」を実現することを目指しています。

今回発行します報告書の内容の要点は以下のとおりです。

 

経営責任者の緒言において「"重"工業から"柔"工業へ」という経営姿勢を語る中で、「質主・量従型経営」への方針転換の下、循環型社会の構築に貢献することを通じて、環境調和型経営の実現を目指すことを述べています。
ISO14001の認証取得については、11事業部門で取得を完了し、取得を計画している残りの2事業部門が2001年度中に取得予定です。
環境パフォーマンスに関し、CO2については、ボイラー燃料を灯油から天然ガスへ変換、焼却炉の廃止などを行った結果、排出量は263,504t-CO2になり、前年度比2.8%減少しました。また、廃棄物については、排出量は昨年より減少し68,660tになり、リサイクル率は向上し69.4%になりました。さらに、廃棄物への取組みとして、ゼロエミッション活動を推進しており、2001年9月末には播磨工場で、2004年には全社工場でのゼロエミッション化の達成を目指しています。
製品・技術分野については、「LCA」や「製品アセスメント」の手法を取入れた設計システムの構築、「グリーン調達」への取組み等の活動を展開し、環境に配慮した製品づくりを推進しています。また、当社は環境装置メーカーとして、環境を保全する製品・技術を社会に提供しており、幅広い分野で環境保全に貢献しています。その内容について参考例をあげて紹介しています。
環境会計については、今回は環境対策設備投資および環境保全コストとして水処理コスト、廃棄物コスト、分析コスト、研究開発コストを計上しており、環境保全コストの合計は7,601百万円になります。今後、環境省の「環境会計ガイドブック」の全面適用を目指し、2002年度からは全社的に導入することを検討しています。


なお本報告書の発行部数は、和文7000部、英文2000部(2001年9月末発行)の予定で、希望者には無償で配布するとともに、掲載内容については、インターネット・ホームページ上に全文を掲載します。(ホームページアドレス:http://www.khi.co.jp/sustainability/earth/index.html)また今後も環境報告書を毎年1回発行する予定です。

※LCA(ライフサイクルアセスメント):製品の原材料から廃棄まで、環境に与える負荷を客観的・定量的に評価する方法