海浜の清掃・美化作業を行なう「ビーチローダ」を受注

2001年07月10日

川崎重工は、砂浜の清掃作業を行なう「ビーチローダ」を千葉県大網白里町から受注しました。今回受注した「ビーチローダ」は、大網白里町が管理する海水浴場などの清掃・美化作業に使用される予定です。

海浜の清掃は、通常自治体や市民団体が人手で行なっていますが、急増・多様化するゴミの回収には不十分で、近年、清掃作業の自動化・効率化のためにビーチクリーナーを導入する自治体が増えつつあります。一方、国内で販売されているビーチクリーナーは、ほとんどが輸入品で、メンテナンスやアフターサービスの不便さがあり、また性能面においてもたばこの吸い殻やガラス片、貝殻などの小さなゴミに対応できないという問題がありました。

今回受注した「ビーチローダ」は、当社建設機械ビジネスセンターが製造・販売しているホイールローダ「AUTHENT 45ZA」と当社の破砕機部門の関係会社である川重八千代エンジニアリングが、1999年に開発した国内初の回転羽根方式によるゴミ分別機構を採用した牽引式ビーチクリーナーを組み合わせた製品です。

「ビーチローダ」に使用するホイールローダは、AUTHENTシリーズの小型モデル(45ZA、50ZA、60ZA)を清掃場所などの条件に合わせて選択できます。当シリーズは、土木工事・工場内作業から除雪、農業、畜産など幅広い用途に対応する汎用機種で、「ビーチローダ」として使用するために流木などの大きなゴミの回収作業を行なえる特殊アタッチメントを採用しています。

また、牽引式ビーチクリーナーは、掻き込み部、分別部、バケット部、動力部で構成され、分別部で海浜の表層を耕す砂ごとゴミをすくい取り、分別部でゴミと砂を選別、バケット部でゴミを回収するものです。本機は、当社が製造する回転羽根方式の選別機「マルチスクリーン」の優れた分別性能を活かし、独自にビーチクリーナーとして用途開発したものです。

なお、「ビーチローダ」の特長は以下のとおりです。

□「ビーチローダ」の特長
1. ビスカスマウントの採用などで防振・防音性能を高めたオペレータールームを採用。快適な作業環境を実現。
2. 国土交通省(旧建設省)の排出ガス規制値および低騒音基準をクリア。周辺環境に配慮した作業が可能。
3. 砂の湿度に応じて掻き込み羽根の回転数や隙間を変更できる選別機「マルチスクリーン」を採用。たばこの吸い殻や貝殻など小さなゴミから、缶類やビン類に至るまで分別・回収。
4. 回収したゴミは、本体後部に設置された底網式の回収バケットに自動搬送。オペレータールームからのワンタッチ操作でゴミの排出も可能。