オイルタンカーの荷役操作の訓練を行う最新型のシミュレーターを完成

2001年05月07日

川崎重工は、川崎汽船向けにオイルタンカーの荷役操作訓練を行う、最新型のシミュレーターを完成しました。このシミュレーターでは実船と同じ荷役制御コンソールを備え、実際の荷役作業と同様のオペレーションを行うことができます。

本シミュレーターでは最新のダブルハル仕様VLCCをモデルとして、荷役制御コンソールを忠実に再現しています。荷役の進行に伴う貨物部の変化を再現するほかに、IGS(Inert Gas System)機能や、ローカルバルブ操作パネル等も備えており、コンソール上での各種操作に加え、タンク圧制御や甲板上のバルブ開閉指示等の訓練も行う事が出来ます。

また本シミュレーターではインストラクターステーションを設け、訓練モードの設定や各種トラブルの設定/解除を通して、訓練者のレベルに合わせた訓練がモニター画面上で容易に行えます。各種トラブルメニューの設定に当たっては、川崎汽船が長年培ってきた荷役操作のノウハウと、当社のシミュレータ技術をソフトウエアに有機的に織り込むことにより、乗組員に対し異常事態への対応が効果的に訓練できるようになっています。

本シミュレーターの納入により、当社にとっての危険物船訓練シミュレーターは、昨年に川崎汽船に納入したLNG船シミュレーター、LPG船シミュレーターと合わせ各種危険物運搬船への対応を可能としました。今後とも当社は、船舶の訓練シミュレーターの販売を積極的に行い、船舶の安全な運航・荷役の面でも貢献していきます。