国内最大級のコンテナクレーン2基を名古屋港埠頭公社へ納入

2001年03月26日

川崎重工は、オーバーパナマックス型コンテナ船(オンデッキ18列6段積み)の荷役を行う、国内最大級のコンテナクレーン2基を名古屋港埠頭公社へ納入しました。

今回当社が納入したコンテナクレーンは、コンテナのさまざまな振れを全て自動抑制する電気式吊荷振止装置(当社が自社開発した最新のコンピュータ技術やセンサ技術を駆使したメンテナンスフリー型)を備えています。またコンテナクレーンと地上間を光LAN(構内情報通信網)で結び、運転情報や保守情報を一括して把握するモニタリングシステムを採用しています。

このシステムの採用により、電動機類の電流や電圧、動作速度や荷重など全ての運転情報を保存し、機上・地上のどちらの局でも必要な情報を画面上に取り出すことができます。万一、故障が発生しても、故障発生前20秒と発生後10秒の運転情報が保存されるため、故障箇所の特定や復旧作業を迅速に行うことができます。さらに電話回線を通じて当社でも故障情報が受信できるなど、支援体制を整備しています。

また、このコンテナクレーンは耐震構造バースに対応するため、従来の耐震強度に加えた耐震設計を施すとともに、地震検知システムによる警報を装備し、オペレータの安全にも配慮した耐震強化型としています。クレーンの主要駆動装置には、交流電動機及びインバータドライブ装置を採用しており、従来の直流ドライブ方式に比べメンテナンス性と信頼性が向上しています。

今回当社がコンテナクレーン2基を納入した名古屋港鍋田埠頭コンテナターミナルでは、当社が1996年にコンテナクレーン3基を納入した既設バースと併せて、計2バース、コンテナクレーン5基の荷役体制が完備することになります。今後とも当社は、各種港湾荷役設備をはじめ、コンテナ番号認識やダメージチェックを行うコンテナゲートシステムなど港湾物流のトータルエンジニアリング事業の拡販に努めていきます。