中国COSCO社向けVLCC2隻を受注

2001年02月09日

川崎重工は、中国の中国遠洋運輸(集団)総公司[China Ocean Shipping(Group)CO.:以下COSCO社]から300,000DWT型の大型タンカー(以下VLCC)2隻を受注しました。

今回当社が受注したVLCC2隻は、急増する中国の原油需要を背景にCOSCO社がその輸送に乗り出すために計画されたもので、それぞれ2002年12月および2003年7月に引き渡す予定です。

なお本船の建造にあたっては、中国側が中国国内でのVLCC建造に強い意欲を示していることに加え、当社坂出工場も既受注船の建造により客先希望納期に引き渡せないことから、当社とCOSCO社の合弁会社である南通中遠川崎船舶工程有限公司(Nantong COSCO KHI Ship Engineering Co.,Ltd.)にて下請建造を行なうことになりました。本船の主要目および特長は以下の通りです。

 

主要目
全長 約333.00メートル
長さ(垂線間) 320.00メートル
型幅 60.00メートル
型深さ 29.30メートル
夏季満載喫水 20.85メートル
総トン数 約160,000トン
載貨重量 約298,000トン
荷油槽容積 約342,200m3
主機関 川崎-MAN B&W 7S80MC Mk VI型ディーゼル機関1基
連続最大出力22,650kW×71回転/分
航海速力 約15.6ノット
航続距離 約29,800海里
定員 31名(乗組員26名)
船級 American Bureau of Shipping
船籍 Panama
特長
   1. 国際海洋汚染防止条約で原油タンカーに義務づけられたダブルハル構造を採用しており、省エネルギー対策として推進抵抗の少ない船型やフィン付きラダーバルブ(RBS-F MkII)および高効率タイプのプロペラを採用しています。
   2. 本船の主要寸法は国内外の港湾の入港制限に対応できる汎用性を持ったものとしており、かつマラッカ海峡を満載通過できる最大船型としています。
   3. プロペラ起振力による水圧変動を吸収する川崎ダンプタンクを採用し、振動の軽減を図っています。