防府市向けごみ焼却・バイオガス化複合施設を納入

2014年03月28日

川崎重工は、山口県防府市向けに最新鋭のごみ焼却・バイオガス化複合施設を納入しました。

今回納入した施設は、さらなる循環型社会の形成を目的に防府市が計画したもので、当社は、DBO(Design、Build、Operate)方式に基づき、本施設の建設と運営事業を一括して受注しました。このたび建設が完了し、本年4月より20年間の運営事業を行っていきます。

本施設は、選別施設、バイオガス化施設、ごみ焼却施設、リサイクル施設を組み合わせた最新鋭のごみ処理複合施設です。
選別施設において可燃ごみから選別された厨芥類(※)などのごみは、下水・し尿汚泥とともにバイオガス化施設で高温乾式メタン発酵処理されます。そこで回収したメタンガスは、ごみ焼却施設において可燃ごみやメタン発酵残渣の焼却時に回収した蒸気の過熱に利用され、高効率な廃棄物発電を行います。これにより、本施設は最大発電量3,600kW、発電効率23.5%(基準ごみ時)という優れた環境・省エネルギー性能を実現します。発電した電力は、施設内で消費されるとともに、余剰電力を売電することで施設の維持管理費用の低減と、温室効果ガス(CO)排出量削減に貢献します。
リサイクル施設においては、粗大ごみ、不燃ごみ、資源ごみ等から資源物の回収を行います。また、焼却施設より発生する焼却灰および飛灰は、セメント原料として利用されます。

なお、本施設の運営事業は、当社グループの特別目的会社グリーンパーク防府株式会社が実施します。今後20年間にわたり地域と密接に連携を図りながら確かな運営を行い、防府市の廃棄物処理に貢献していきます。

当社は、今回納入したごみ処理複合施設をはじめとする廃棄物処理技術や、バイオマスや風力、太陽光などの再生可能エネルギーの有効利用を促進する最新技術の開発や拡販を通じて、循環型社会の構築に貢献していきます。

※   厨芥類 : 家庭の台所や事業所から出てくる野菜くずや食べ物の残りなどのごみ  

 

■ 防府市クリーンセンター バイオガス化・ごみ焼却施設のフロー図

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■ 防府市クリーンセンター整備・運営事業の概要  

 

【建設工事】

 
発注者
防府市
 
受注者
川崎重工業株式会社
 
工事名
防府市クリーンセンター整備工事
 
建設場所
山口県防府市大字新田内
 
設備概要
①選別施設
破砕機、磁選機、選別施設(焼却施設内設置)
     
②焼却施設
ストーカ式並行流炉 75t/日×2基
     
③バイオガス化施設  (高効率原燃料回収施設) : 25.75t/日×2槽
  内訳 : 選別ごみ34.4t/日+汚泥17.1t/日=51.5t/日
     
④リサイクル施設
粗大ごみ・不燃ごみ・資源ごみ 計23t/5h

 

【運営事業】

 
発注者
防府市
 
受注者
グリーンパーク防府株式会社(出資:川崎重工業(株)、KEE環境サービス(株))
 
事業名称
防府市クリーンセンター運営業務委託
 
委託期間
平成26年4月1日~平成46年3月31日(20年間)