岐阜工場の化学処理工場を大幅に増強

2015年08月06日

img_GifuWorks.jpg

新化学処理工場(完成予想図)

川崎重工は、岐阜工場の化学処理工場を大幅に増強します。

化学処理工場とは、航空機部品製造の最終工程において、アルミ、チタン合金部品等の金属表面に対し、耐食性・耐候性を付与する為、塗装、及び前処理となる表面処理を行う重要な工場です。

当社は、現在、岐阜工場の中工場に10m超の大型航空機部品に対応する化学処理工場を有しています。今回新設する化学処理工場は、既設工場の隣接地に建設する6m級中小型部品の専用工場で、P-1/C-2の増産、及びボーイング社より受注した787の増産、777Xの生産開始に向けた能力増強を目的として、2018年度に稼働開始の予定です。

工場建屋はおよそ長さ100m、高さ35mで、建屋全体としては6階建となる、岐阜工場内では最も高層の工場として計画されています。今回の増強では全自動表面処理ライン、塗装ロボット、高効率の省エネ機器等、最新の設備を導入し品質・生産性の向上を図ると共に、REACH規制(Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of CHemicals = 欧州化学物質規制 )における有害物質の削減動向(脱クロム、脱カドミウム)を勘案した最先端の環境適合性処理ラインを導入することで地球環境の向上に貢献します。

この新工場の稼働後は、既設工場設備についてもスクラップ&ビルドを行い、将来的な複合材機体増加に伴うチタン部品の大型化、部品点数の増加に対応した生産ラインを構築して行く予定です。