再生可能エネルギーと水素を活用した低炭素社会の実現に向けた研究会を発足

2012年08月31日

わが国における再生可能エネルギーの導入拡大の動き、海外、特に欧州での水素を利用した再生可能エネルギー導入利用をサポートするプロジェクトの進展を鑑み、川崎重工業株式会社、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所、株式会社テクノバ、トヨタ自動車株式会社、株式会社ローランド・ベルガーは、中長期的な観点で、再生可能エネルギー大量導入時代をみすえた水素によるエネルギー貯蔵システムやCO2フリー水素の導入など、従来のエネルギー供給系と水素利用を共益させたモデル「HyGrid」について検討を行う「HyGrid研究会」を発足しました。

本研究会は、HyGridモデルによる低炭素社会を2030年までに実現させることを目指し、地域単位で産学官等による検討体制を構築して、地域の実情に合わせた最適なエネルギー需給システム「HyGrid」について研究するとともに、地域経済を支える仕組みとしての可能性についても研究します。

なお、「HyGrid研究会」は、趣旨に賛同し、協働する企業、研究機関、公共団体等の参画を歓迎します。

C3120831-1.jpg

「HyGrid」モデルのイメージ

HyGrid研究会の概要

目的:
来るべき低炭素社会に備え、水素を最大限に活用することでエネルギー需給システムの最適化を目指し、そのための研究や事業、プロジェクトの展開を行う。
研究内容:
わが国で導入拡大が期待されている再生可能エネルギー(風力、太陽光等)は、出力(発電)が日単位~季節単位で大きく変動するが、この変動の吸収のための 蓄エネルギー技術としては、水素は蓄電池(リチウムイオン電池、NaS電池)に比較して長期のエネルギー貯蔵とコスト面で有利であると考えられる。
本研究会では、再生可能エネルギー導入に積極的な自治体と連携して、再生可能エネルギーを利用しての水電気分解、得られた水素の貯蔵、水素による燃料電池による発電と水素自体の利用といった一連の統合システムを研究、開発する。
会長:
川崎重工業株式会社 常務執行役員 牧村 実
事務局:
株式会社テクノバ
会員:
川崎重工業株式会社
九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
株式会社テクノバ
トヨタ自動車株式会社
株式会社ローランド・ベルガー
(五十音順)
ホームページ: www.hygrid.jp

【 HyGridに関して 】

HyGridとは:
「Hybrid Grid System」:「ハイブリッド」と「グリッド」を語源とした造語。電気と熱と水素や他の媒体を活用してエネルギーの社会的な最適利用をはかる、将来のエネルギー系統をさす。