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ニッケル水素電池を用いた多機能電力貯蔵装置の開発について

2010年10月26日

 

 関西電力株式会社(以下、関西電力)、日新電機株式会社(以下、日新電機)、川崎重工業株式会社(以下、川崎重工業)の3社は、このたび、ニッケル水素電池を用いたものとしては初めて、電力ピークシフト※1、瞬時電圧低下対策※2、停電対策※3を同時に兼ね備えた「多機能電力貯蔵装置」を共同開発しました。

 従来、多機能電力貯蔵装置としては、大規模のビルや工場※4を対象とした大容量のナトリウム硫黄電池を用いたものが主に販売されてきましたが、ナトリウム硫黄電池には中小規模のビルや工場※5に適用できる中小容量のものはありませんでした。また、中小規模のビルや工場向けにおいても、すでに蓄電池を用いたものが販売されていますが、高性能の蓄電池を用いた多機能電力貯蔵装置はありませんでした。

 そのため、中小規模のビルや工場向けに高出力・高効率な、川崎重工業製のニッケル水素電池を用いた多機能電力貯蔵装置を開発しました。

 今回開発した「多機能電力貯蔵装置」の特長は、以下のとおりです。

   ①省スペースが実現可能
      (高出力のため、小容量の電池で対応可能)
   ②電気料金の効率的な低減が可能
      (高効率のため、より少ない充電量で電力ピークシフトが行える)
   ③中小規模のビルや工場に適用可能
      (装置の出力が最小50kWから、50kW単位で組み合わせ対応可能)

 3社は今年7月から、日新電機本社(京都府京都市)構内で性能確認試験を実施してまいりましたが、このたび、基本性能の確認が終了したので、10月27日から同社の工場内でのフィールド試験を開始します。来年度からは、商品化に向けた検証・装置の改良を行います。

 なお、今回開発で得た知見は、関西電力石津川変電所(大阪府堺市)における蓄電池を用いた電力需給制御システムの研究において、電池の充放電制御や管理にも活かしていきます。

 
 ※1:
一日における電力使用量の波を平準化すること。本装置を使用すれば、電力使用量の少ない時間帯に電池に電気を貯め、その電気を電力使用量の多い時間帯に使用でき、一日の電力使用量の波を平準化することができる。
 
 ※2:
送電線に落雷などがあった場合、停電には至らないまでも、故障点を中心とした電力系統上の広い範囲で電気の電圧が瞬間的に下がってしまうこと。本装置を使用することで、瞬時電圧低下が発生してから80kWの負荷までは1秒間電気を送ることができる。
 
 ※3:
本装置を使用することで、停電が発生してから50kWの負荷までは10分間電気を送ることができる。
 
 ※4:
主として、特別高圧(契約電力が2000kW以上)のお客さま
 
 ※5:
主として、高圧(契約電力が50kW以上2000kW未満)のお客さま
     

 

今回開発した「多機能電力貯蔵装置」の概要
[外観]

gaikan1.jpg

  電池監視装置 ニッケル水素電池収納部 電力変換器(屋内設置)

 

[仕様]

定格電圧
AC210V
定格出力
50kW
エネルギー容量
102kWh
瞬時電圧低下補償能力
80kW-1秒間
停電補償能力
50kW-10分間
電力ピークシフト時間
概ね1.5時間(定格出力時)

 

[ニッケル水素電池スタック「ギガセル」]
  ※川崎重工業株式会社の登録商標。

 

C3101026-1.jpg

外径寸法

W:271mm

L:690mm

H:340mm

 

研究開発体制
 
◇関西電力株式会社
   
・研究の企画立案・管理・総合評価
   
・多機能電力貯蔵装置の機能の考案
     
 
◇日新電機株式会社
   
・制御ソフトウェアの開発・評価
   
・電力変換器の製作・評価
     
 
◇川崎重工業株式会社
   
・電池監視装置の製作・評価
   
・ニッケル水素電池の製作・評価
     
研究開発期間

 

 
平成20年4月~平成25年3月

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