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リスク管理/危機管理

リスク管理

1.基本的な考え方

 当社グループでは、会社法に基づき、取締役会において「内部統制システム整備の基本方針」を決議しています。この中で、リスク管理については社則「リスク管理規則」に則り、リスク又はリスクによりもたらされる損失を未然に回避・極小化するための体制を適切に整備・運用することを定めています。
 また、カワサキグループ・ミッションステートメントにおいても、収益力と企業価値の持続的向上を図るため、グループ経営原則の指針としてリスクマネジメントを掲げています。

 これを受け、当社グループではリスク管理の基本方針について、2008年に制定した「リスク管理規則」の中で次のように定めています。

  1. グループミッションに定める「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する”Global Kawasaki”」の実現を目指して、当社(グループ)のグローバルかつ持続的な事業運営を可能とするため、リスク管理を全社的に継続して実施する。
  2. リスク管理の実施においては、社長を最高責任者とするリスク管理体制を構築し、当社(グループ)の事業運営を阻害するリスクの未然防止に努める。
  3. リスクが顕在化した場合には、顧客、従業員、地域社会など各ステークホルダーの損失を最小限にとどめるとともに、その再発防止に努める。
  4. 役員および従業員の各人はリスク管理に積極的に取り組むとともに、リスク管理体制の維持、リスク管理に関する対応能力の向上に努める。

 これらの基本方針や指針に基づき、「全社的リスク管理マニュアル」では全社として統合的にリスク管理を行うために、各業務担当部門はこれまでのリスク管理の取り組みを強化するとともに、毎年、経営に重大な影響を及ぼす重要なリスク(全社認識リスク)を特定し、対応状況をモニタリングする他、その中から特に全社的に対策を講じる必要があるリスク(全社対応リスク)を2~3項目定め、具体的に対策を実行に移し、本社担当部門がその結果をモニタリングした上で、全社リスク管理委員会で協議することにしています。

 一方、個別の事業遂行に伴うリスクについては、社則「取締役会規則」、「経営会議規則」、「決裁規則」等に則り、事前に関連部門においてリスクの評価や分析、対応策等の十分な検討を行うほか、特に経営に対する影響が大きい重要なプロジェクト案件については、社則「重要プロジェクトのリスク管理に関する規則」等に則り、応札時や受注契約時をはじめ、プロジェクト開始後も本社と事業部門で必要に応じて定期的にフォローアップを行うなど、リスク管理のさらなる徹底を図っています。

 また、リスクが顕在化した場合の対応として、リスク管理規則の中で危機管理体制の運用について定め、緊急事態における行動指針を明らかにするとともに、各事業所に危機管理責任者を置き、危機に迅速・適切に対処できる体制を構築しています。

対象とするリスク

 当社グループでは、リスクを「事業活動の遂行や組織目標を阻害する要因や事象」と定め、戦略リスク等のリスク項目については、組織にとって有利な影響を与える事象についても考慮しています。
 具体的には、外部リスク、内部リスク(戦略リスク、事業リスク)に分類したすべてのリスクを対象とします。

対象リスク一覧

リスク分類 リスク名称
外部リスク
ハザード 大規模災害
事故(第三者による)
政治・社会 政府・社会の安定
法令・諸規則改変
技術 技術革新
市場環境 競合他社
顧客ニーズ
経済 景気悪化
ステークホルダー 株主・アクティビィスト
風評
人権問題 児童就労・強制労働
内部リスク
戦略リスク
ビジョン ビジョンの有効性
意思決定 新規事業への進出
設備投資
研究開発
企業買収 ・合併
組織 組織構造の有効性
ブランド カワサキバリュー(ブランド)
コーポレート・ガバナンス 経営者の統制
事業リスク(部門個別)
営業 販売戦略
債権回収
顧客対応
開発 開発テーマ
開発能力
設計 関連部門との連携を考慮しない設計
設計能力
設計品質
調達 CSR調達ガイドラインの徹底
適正価格による調達
安定した調達先の確保
調達先管理
倉庫 在庫管理(材料、仕掛、製品)
生産 生産能力の不足
生産工程管理
生産設備
工務 個別受注プロジェクト管理
品質保証 製品サービスの不良
物流 流通チャネルの管理
輸出・輸入手続き
海外 カントリーリスク
商習慣
国内現場 運転・メンテナンス
地域特性
経理 会計処理
財務報告
税務
財務 金利上昇
外国為替変動
資本調達
資金繰り
年金資産運用
株式
格付
管理 予算・計画・管理
業績評価
目的・戦略の整合性
広報 メディア対応
法務 契約条項
訴訟対応
情報処理/IT 情報漏えい
ネットワーク・システムダウン
情報インフラ
CSR CSR活動
外部報告 内部統制評価
情報開示
環境 CO2排出
環境汚染
コンプライアンス 組織的な不正
従業員の不正
ハラスメント
企業倫理、社会規範、
法令および規制遵守
独禁法・公取法
輸出管理
社会貢献 社会貢献活動
事業リスク(部門共通)
人事・労政 人財・人員不足
安全衛生管理
労務管理
人事処遇
人権問題
業務運営 マネジメント能力
関係会社管理
コミュニケーション
権限・制限
業務効率
アウトソーシング
知的資産(ナレッジ・ノウハウ)
知的財産
業務提携
セキュリティ
情報の共有化
与信管理
作業環境

2.リスク管理体制

 当社グループでは、全社で一定のリスク管理水準を確保するための「全社的リスク管理体制」を構築し、経営に重大な影響を及ぼす重要リスクの把握と対応を行い、グループ経営原則に掲げているリスクマネジメントの充実を図っています。
 「全社的リスク管理体制」を推進し継続的な取り組みとするため、中期経営計画の基本方針の1項目に「リスクマネジメントの強化」を掲げています。
 当該体制では、リスク管理の最高責任者として社長を、リスク管理業務の統括責任者として担当役員を置くとともに、リスク管理に関する重要な事項の審議や実施状況のモニタリング機能を持った全社リスク管理委員会を設置してリスク管理体制の強化を図っています。また、社長直轄部門である本社CSR部に事務局機能を持たせ、本社各部門が協力して全社的リスク管理を推進・支援するとともに、各事業部門においても事業部門長を責任者とした同様の体制を構築し、全社的リスク管理に取り組む体制を整備しています。
 また、2011年10月から国内重要子会社においてリスク管理活動を開始したのを皮切りに、2012年度にはその他の国内関係会社に対しても展開を広げ、国内グループ会社を含めた体制を構築しました。さらに、2015年より一部の海外関係会社(モデル会社)においてもリスク管理活動を開始しており、今後、順次対象範囲を拡大する予定です。

全社的リスク管理体制

全社的リスク管理体制

3.重要リスクに対する取り組み

 全社的リスク管理体制のもと、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす重要リスクを毎年共通の尺度で特定し、全社的視点で合理的かつ最適な方法で管理しています。
 具体的には、全社的リスク管理活動のPDCAサイクルに基づき、 1 リスクの洗出し・評価、 2 重要リスクの特定・対応リスクの選定、 3 リスク対策の策定・実行、 4 モニタリングといった一連のサイクルを通じ、全社レベルの重要リスクを管理しています。

全社的リスク管理活動

全社的リスク管理活動

  1. リスクの洗出し・評価

     年度ごとに各部門によるリスクの見直しを行い、事業部門ごとに重要リスクをリスク管理委員会で特定しています。

  2. 重要リスクの特定・対応リスクの選定
    (重要リスクの特定)
     事業部門ごとに特定した重要リスクを集計し、全社リスク管理委員会において集計したリスクの重要性を審議し経営に重大な影響を及ぼす重要なリスク(全社認識リスク)として20項目程度を特定しています。
     全社認識リスク以外のリスク項目については、事業部門独自リスクとして、それぞれの事業部門がリスクとして認識し対応することにしています。
     なお、全社認識リスクについては、本社にモニタリング責任部門を設置し、定期的にモニタリングすることにしています。
    (対応リスクの決定)
     全社認識リスクの中で、対応が不足しており、かつ緊急に全社として対応することが必要なリスク(全社対応リスク)を選定しています。
     また、事業部門においても同時に事業部門として対応すべきリスク項目(事業部門対応リスク)を選定しています。
  3. リスク対策の策定・実行

     選定した全社対応リスクについては、本社にリスク対応責任部門を設置し、この部門がリスクへの対応策を策定し全社リスク委員会での審議・承認後、実行に移します。
     事業部門対応リスクについても同様に、事業部門毎にリスク対策を策定し、実行しています。

  4. モニタリング
    (重要リスクのモニタリング)
     重要リスクについては、年度末に各事業部門のリスク管理部門が翌年度のリスク見直し作業の中で、各リスクの重要性・対応レベル・緊急性についてモニタリングしています。
     特に、全社認識リスクについては、本社モニタリング責任部門が年度始めに事業部門のモニタリング結果を考慮しながら、当該リスクを低減するために行っている業務や仕組みが有効に機能しているかどうか、全社的な見地でモニタリングしています。
    (対応リスクのモニタリング)
     対応リスク(全社対応リスク、事業部門対応リスク)については、年2回、上期末と下期末にリスク対策の実行状況を対応責任部門が自己評価し、リスク管理部門がその結果をモニタリングしています。
    (モニタリング結果のリスク管理委員会への報告)
     事業部門ごとに行われた重要リスクと対応リスクのモニタリング結果については、事業部門のリスク管理委員会に報告しています。
     また、全社認識リスクと全社対応リスクのモニタリング結果については、全社リスク管理委員会に報告します。

4.全社認識リスクの決定

 事業部門毎に特定した重要リスクを集計し、全社リスク管理委員会で経営に重大な影響を及ぼす重要なリスクを21項目決定しました。
 当該リスクについては、毎年1回、年度末(3月)に本社モニタリング責任部門がモニタリングを行います。
 この全社認識リスクに基づき、有価証券報告書等で「事業等のリスク」として開示するリスク項目を決定します。
 なお、リスク項目については、毎年見直しを行います。

全社認識リスク(2017年度)

リスク名称 本社モニタリング責任部門
人的リスク 人事部、人財開発部
為替変動リスク 財務部、経営企画部
個別プロジェクト管理リスク 経営企画部
大規模災害リスク 経営企画部、総務部
調達リスク 調達企画部
品質管理リスク KPS推進部、ICTものづくり推進部
労働・安全衛生リスク 安全保健部
景気悪化リスク 経営企画部
情報漏洩リスク 総務部、情報企画部
開発設計リスク 技術開発本部
市場対応不全リスク 経営企画部
契約リスク 法務部
生産工程管理リスク KPS推進部、ICTものづくり推進部
債権回収リスク 財務部
法令・規制の変更リスク 経営企画部
コンプライアンスリスク CSR部
税務リスク 経理部
カントリーリスク マーケティング本部
環境汚染リスク 地球環境部
知的財産リスク 知的財産部
設備老朽化リスク 経営企画部、施設部

5.全社対応リスクの決定

 全社認識リスクの中から、対応が不足しており、かつ緊急に全社として対応することが必要なリスク項目として、以下の2項目を選定しました。当該リスクについては本社に対応責任部門を置き、当該部門を中心に対策を策定し、実行しています。

全社対応リスク(2017年度)

リスク名称 本社対応責任部門
人的リスク

人事部、人材開発部

情報漏洩リスク

情報企画部

危機管理

危機管理の考え方

 川崎重工グループでは、リスクが顕在化した場合に備え、社則「危機管理規則」の中で危機管理の運用を定めています。生命・財産の保全、被害・損失の極小化、事業活動の早期復旧を図ることを目的とし、基本方針や体制について定めています。危機発生に備え、グループ全体を組織横断的に統合する危機管理体制として危機管理対策機構を設け、危機発生時には対策本部を立ち上げ、迅速に対応する体制を構築しています。

危機管理体制

平時体制

 危機発生に備え、グループ全体を組織横断的に統合する危機管理体制として危機管理対策機構を設けています。社長を最高危機管理責任者とし、 各事業所・各組織にはその長が危機管理責任者として任に 就きます。危機管理責任者のもとには危機管理事務局を 設けています。危機管理事務局は危機管理責任者の補佐 を役目とし、平時から緊急事態に備えて初動体制の整備・ 維持の実務を行っています。また、本社各部門の長または その指名する者で専門スタッフを構成し、危機管理事務局 を支援しています。

事故・災害発生時体制

 事故や災害の発生に備え、当社グループでは緊急事態発生時の報告ルートを定め、平時の危機管理体制である危機管理対策機構を通じ社内に周知されています。緊急事態発生時の報告ルートとあわせ、各事業部門・各事業所に連絡網が構築されており、迅速に社内報告がなされる体制が整っています。

事故・災害発生時体制

本部種類 主な役割 設置場所
全社対策本部
全社的な対処を要する危機が発生した場合に設置し、グループ全体の対策、行動計画の基本方針を決定する 被災していない事業所
原則として神戸本社か東京本社のいずれか
複合工場対策本部
工場全体に関わる事項の決定およびカンパニーとの調整を行う 複数のカンパニーからなる工場
カンパニー対策本部
カンパニーに関わる被災した現地の支援、被災取引先・顧客への対応を決定する カンパニーごとの適切な場所
現地対策本部
事業部門、事業所ごとの対応を決定する 被災した事業所

 また、川崎重工グループ全体を対象に、災害時の従業員安否を迅速に確認する手段として「緊急連絡システム(通称;K急連絡システム)」を導入し、毎年テストを重ねて利用の習熟に努めています。

危機管理に対する取り組み

 川崎重工グループでは、上記の危機管理体制の整備に加え、首都直下地震や南海トラフ地震といった巨大地震や、新型インフルエンザの流行等のパンデミックに備え、BCP(事業継続計画)を策定しています。
 策定にあたっては、次の基本方針を定めています。

  1. 従業員と家族の健康、生命を守る(構内入業作業者、来訪者を含む)
  2. 社会的責任を果たすため継続しなければならない業務の遂行(顧客、取引先、官公庁からの要請、防衛、公共インフラなど基幹システムの維持・復旧)
  3. 川崎重工グループの事業活動の正常化
  4. 地域社会への責任と貢献

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