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製品安全への取り組み

全社での取り組み

 製品安全実現のプロセスを機械安全の国際規格ISO12100に準拠させるべく、 事業部門における製品安全の内部規程の見直しを行っています。 これにより、設計部門におけるリスクアセスメントの実施とリスクの大きさに応じた適切なリスクの低減対策の実施が設計工程に組み込まれることになります。
 機械安全を実現する当事者である各事業部の技術部門を対象にして、 機械安全の説明会と、リスクアセスメント研修を順次実施し、機械安全の趣旨と実務の浸透を図っています。

リスクアセスメント研修

リスクアセスメント研修

リスクアセスメント研修

A ISO2100 機械類の安全性
  ―設計の一般原則
  ―リスクアセスメント及びリスク低減
B ISO13849-1
IEC62061
IEC60204-1
IEC61000-6-4
IEC61000-6-2
制御装置の安全性
電気、電子、プログラマブル電子安全関連システムの機能安全
機械の電気装置
EMC(エミッション)
EMC(イミュニティ)
C ISO10218-1 産業用ロボット安全


モーターサイクル&エンジンカンパニーの取り組み

「 走る悦び・操る楽しさ」と安全性の追求

モーターサイクル&
エンジンカンパニー
技術本部商品企画部 基幹職
谷川 弘吏

  二輪車の最も大切な機能は、走る・曲がる・止まるを確実に行うことです。二輪車は乗用車とは違い、走行しているときしか自立できず常に転倒の可能性があるため、すべての操作で適切なコントロールが必要です。しかし、一見すると不安定に見える車体を大きく傾けて曲がるコーナーリングや、乗用車と異なる加速減速によるスピードコントロールは、二輪車特有の操る楽しさを実感できる部分です。
 当社では得意とするレジャー用二輪車の分野で、十分安全性に配慮しながら、Fun to Ride、Ease of Ridingを提供するという、相反するかに見える要求に応えられるよう製品開発を行っています。以下に実例を紹介します。
 カワサキのフラグシップであるNinja ZX-14Rでは、加速するために最大限のトラクションをキープし続ける機構と、滑り易い路面でも安定した車体挙動の維持を可能にする機構の2つの技術を統合した、最新スペックのKTRC(カワサキ・トラクション・コントロール)を搭載しています。モードは3つから選ぶことができ、オフ機能も備えライダーの技能に合わせた制御を実現しています。

KTRCの作動モード

KTRCの作動モード

TPMSの作動概念

TPMSの作動概念

マルチファンクションLCDメーター

マルチファンクションLCDメーター

 長距離を走ることが多いツアラーの1400GTRでは、タイヤの空気圧を常に計測できるTPMS(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)を装備し、操縦安定性の低下などの原因になる空気圧低下をメーターに表示し、すぐにライダーに知らせることができます。
 日本市場で好評なNinja 400ではアナログタコメーターと、デジタルスピードメーター内蔵のマルチファンクションLCDを組み合わせたメーターを備え、LCDバックライトには夜間でも視認性に優れるホワイトLEDを採用してライダーが運転に集中できるように配慮しています。
 Ninja 300と合わせて世界中で大人気のNinja250には、250ccクラスではカワサキ初となるABS(ブレーキをかけた場合の車輪のロックを回避し、安定したハンドルコントロールを可能にする機構)モデルを設定し、緻密な液圧コントロールを可能とする、世界最小の最新コントロールユニットを採用したことで、自然な操作感を達成しています。
 二輪車の世界でも乗用車と同じように技術の進歩は絶え間なく続いていて、次々と新しい技術が生まれ、エンジンや車体の設計に取り入れられています。当カンパニーでも、ライダーが「走る悦び・操る楽しさ」を存分に味わえるよう、安全性に配慮しながら製品開発に努めています。

小型ABSユニット

小型ABSユニット

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車両カンパニーの取り組み

鉄道車両の衝突安全性

車両カンパニー
技術本部 開発部
構体構造設計課
課長 佐野 淳

  鉄道は定時性・安全性に優れ、地球環境にもやさしい公共輸送手段です。車両カンパニーは、あらゆるニーズに応える鉄道車両を世界各国のお客様に供給しており、公共輸送の責任の一翼を担っています。
 こうした中、鉄道車両の安全性向上の一環として、車両衝突時の安全性をより一層高めることが、社会的にも鉄道事業者様からも求められています。踏切における自動車との衝突のほか、海外では編成間の衝突が想定されており、衝突時の車体の“壊れ方”を制御して客室や乗客および運転士の安全性を確保することが課題となっています。
 自動車の場合、実車両を用いた衝突試験が一般的ですが、鉄道車両は自動車に比べ寸法・重量も大きいため、実車両を用いた衝突試験は大変大掛かりなものとなり、費用・期間の面から現実的ではありません。従って、さまざまな車両の衝突安全性を検証するためには、数値シミュレーションを主体に行い、その技術の構築、精度を確保することが必須となります。
 衝突時の安全性の検証には、衝撃吸収要素となる部材要素レベルから、1両全体、さらには編成全体の挙動に至るまで、こつこつと各要素技術を積み上げ、車両全体の安全性を評価します。
 数値シミュレーションと、各要素の実物を用いた検証試験は、衝突安全性の検証技術における技術向上のスパイラルの両輪であり、検証試験に裏付けられた数値シミュレーションにより車両の安全性を担保することが可能となります。当カンパニーは1999年に、海外向け実車両を壁に衝突させる試験を実施し、シミュレーションと試験結果が極めて整合的であったことから、アメリカ機械学会の鉄道輸送部門で最優秀論文賞を受賞しました。国内車両メーカーの中で最も早く衝突安全性に取り組み、以来たゆまぬ研究開発によって、技術を着実に蓄積してきたと自負しています。
 また国内外の高速車両については、車両カンパニーが持つ衝突安全性に関する技術・知見・経験に加えて、他カンパニーにて開発された衝突安全性技術も適用しています。鳥が衝突した際でも運転士の安全を確保した上で運転に支障を来さない車体構造や先頭車両の排障装置などの設計に活かしています。
 今後も、社会が求める鉄道の衝突安全性の向上に、迅速・誠実に対応していきます。

衝突時の安全性の検証

衝突時の安全性の検証

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プラント・環境カンパニーの取り組み

プラント・環境カンパニー
化学・低温貯槽プラント総括部
化学プラント部 設計一課

高谷 啓史 (たかや ひろし)

 プラントの設計上の安全性を評価する手法のひとつにHAZOP(Hazard and Operability Studies、潜在危険・運転性評価手法)を用いた方法がありますが、 肥料プラントのプロジェクトではこのHAZOPを実施することにより安全性を検証しています。
 HAZOPは、関係者(客先、肥料製造技術の供与元、当社)が集まって、特に通常の運転条件(たとえば、流量、圧力、温度)から逸脱した運転を行ったと仮定した際の、

  1. 安全上の問題がある箇所の洗い出し、
  2. そこで発生する危険事象とその原因の解析、
  3. 危険な状態や事故への発展を阻止するための防護機能と、改善すべき対策の立案
を行うことで、リスクを許容可能なレベルまで低減します。
具体的には、
  1. 肥料合成機器の圧力上昇時におけるプラントを非常停止させる安全装置
  2. コンプレッサ入口圧力低下時におけるコンプレッサを非常停止させる安全装置
  3. 運転員の手動弁誤操作によるタンク水位低下時におけるポンプの過度の圧力低下防止のための警報表示

といったことが挙げられ、考えられる危険を事前に把握し、 設計上安全が考慮されているか、改善すべき対策があるかということを検証しています。
 このようにHAZOPを通して、安全設計に対する意識を高めるとともに、 実際のプラントの設計に反映してリスクを低減する取り組みを行っています。

肥料プラント

Fatima Fertilizer Company Ltd.殿
(パキスタン)向け肥料プラント

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精密機械カンパニー ロボットビジネスセンターの取り組み

 機械安全の国際規格はA規格:基本安全規格、B規格:グループ安全規格、 C規格:個別機械安全規格の階層化構造となっています。その中で産業用ロボットの安全に関連する国際規格は下図のような規格があります。 ロボットBCでの産業用ロボットの設計は、まずこれらの規格を満足するように設計を行い、 その後、ISO14121-1の規格に従いリスクアセスメントを実施しています。 リスクアセスメントでは機械ライフサイクル内の各作業で発生する危険事象を抽出するハザード同定を行います。 その後、各危険事象に対してリスクグラフ法によりリスクの評価を行い、リスクレベルに応じたリスク低減対策によりリスクを許容可能なレベルまで低減させています。 リスク低減対策に制御システムを使用する場合はISO13849-1、IEC62061等の制御システムの安全性に関する規格を用いて、 リスクレベルに応じた安全性能を満たすための信頼性設計が必要となります。 産業用ロボットにはロボットを緊急停止させるための非常停止ボタン、ティーチング時の安全性を確保するためのイネーブルスイッチがあり、 これらのスイッチでロボットの動力を遮断する安全回路によってリスク低減を図っています。 産業用ロボットの一般的な適用においては、この安全回路の安全性能としてPL d(ISO13849-1)もしくはSIL2(IEC62601)が要求されます。 この安全性能を実現するために安全回路に二重化の回路構成や信頼性の高い部品を採用し、安全性能を検証するためにFMEA(故障モード解析)を実施しています。 ロボットBCでは、このような国際規格に従った設計およびリスクアセスメントに関して設計者への教育を実施し、設計者の安全設計に関する意識を高めて、 実製品の設計に反映する取り組みを行っています。

産業用ロボットの安全に関連する国際規格

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