磁気フィルムを用いたMT法

熱交換器細管の保守検査には、渦流探傷法(ET)、リモートフィールド渦流探傷法(RF-ET)、漏洩磁束探傷法および内挿式超音波探傷法が用いられています。

特徴

1. 検出感度大 試験面傾斜度の影響なし
2.判定容易
  • 直接その場観察
  • 熟練不要
3.検査時間短縮 瞬時に欠陥指示模様表示
4.コストダウン
  • 前処理工程短縮
  • 水、灯油などの分散媒が不要(環境を汚さない)
  • 後処理不要
  • 磁気シートの繰返し使用可
5. 記録性優 指示模様の保持は長期間 コピー機による複写可 写真撮影容易

原理

▼ 探傷前

探傷前

▼ 探傷後

探傷後

検出性能(検出例:タンク内に発生したSCCの探傷例)

探傷試験の結果、従来法と同等の検出性能を持ち、探傷姿勢の影響を受けないことが確認されました。
また、水中でも大気中と同等の探傷結果が得られました。

球形タンク内面に発生した応力腐食割れの探傷例

従来法(蛍光磁粉探傷)

MTフィルム

探傷姿勢ごとの探傷結果
水中探傷結果比較(応力腐食割れ)

大気中

水中

水中での探傷試験状況

記録性

従来の磁粉探傷試験

写真撮影

  • 蛍光磁粉探傷の場合は遮光が必要であり、また紫外線下での撮影となるため、準備に時間がかかります。

転写

  • 黒色および蛍光磁粉探傷で転写可能ですが、一般的に揮発性の分散媒を使用するため、
    検出欠陥と転写結果に差が生じることがあります。
磁気フィルムMT法
  • 欠陥検出探傷と記録が同時に行なえるため、効率的です。
  • 検出欠陥と記録結果に差異がありません。
  • 欠陥指示模様が原寸で記録できます。
  • コピー・デジタルスキャナなどで複写・ 記録が可能です。
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